ツワブキ

ツワブキの花 キクに似た4cm程の黄色い花
ツワブキ Farfugium japonicum

ツワブキ(石蕗)

長く伸びた茎の先に3~5cm程の黄色い花を数輪から10輪ほど咲かせます。
花期は一般に10~12月頃です。

丸く光沢のある直径が30cmほどになる大きな葉を付けます。

草姿

根元から太さが1cmほどある葉柄(茎)を伸ばし葉を放射状に付けます。
花が付く茎は葉の高さの2~3倍ほど伸び、先端で分岐した先に黄色い花を付けます。

Farfugium japonicum ツワブキ 上谷池の畔に自生するツワブキ
上谷池の水辺に咲くツワブキ

植生

水はけが良く湿気の多い半日陰を好みます。
海岸の岩場など落ち葉や砂が少し溜まった場所に自生しています。
日中は日陰になる場所を好むようですが日当たりの良い西側の崖などでも見かけます。
一般的な園芸種で鹿児島県の東シナ海側では公園や道路沿い、民家の庭や周辺でも見ることができます。
冬の花が少ない時期、道路沿いで見かける黄色い花は、そのほとんどがツワブキです。

春には芽を出し秋にかけて葉が大きく成長していきます。
花柄(花を付ける茎)が根元から葉炳の2倍ほどの高さに伸び先端に黄色い花を咲かせます。
花は枯れた後にタンポポのような綿毛を付け種を拡散させた後、地上部分は枯れてしまいます。

観賞用に品種改良された葉の模様や花の色の違う種類が販売されています。

ツワブキ Farfugium japonicum ツワブキの群生 東光山公園の北側斜面に群生するツワブキ
東光山公園の北側斜面に群生するツワブキ

食用としての利用

葉柄(葉の付いた茎)は食用として利用されています。
30cm程に伸びた葉の茎が食べごろで、葉は食べません。
ツワブキにはピロリジジンアルカロイド類の毒性成分が含まれているのでアク抜きが必要です。
皮をむいて2分ほど塩ゆでし水に一晩さらしてアクを抜いてから調理します。
煮物、炒め物、和え物、天ぷらなどでいただきます。

アク抜きの方法はネットで調べると色々とありますが毒性が比較的弱いため茹で時間や水にさらす時間は短くても健康を害することは無いようで味や食感、その後の調理方法で決まるようです。

農林水産省よりピロリジジンアルカロイド類に関する情報が発表されています。
農林水産省:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/pyrrolizidine_alkaloids.html


分類:キク科ツワブキ属
学名:Farfugium japonicum


参考書籍、ホームページ

参考ホームページ

農林水産省:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/tsuwa_buki_no_abura_itame_miyazaki.html

参考書籍

株式会社池田書店:自然散策が楽しくなる! 草花・雑草図鑑