
イヌタデ(犬蓼)
花
2mmほどのピンク色の蕾が円柱状に付き長さが5cm程の花穂を作ります。
花は花穂のなかから長期間にわたってポツポツと疎らに開いていく。
ピンクの花に花びらはなく開いた萼が花びらの様に見えています。
一般に花期は6月~11月と長く、この地方では一年を通して見ることもあります。
葉
幅が1cm長さが5cm程の細長い楕円形で先端は尖っています。

草姿、特徴など
成長すると草丈は50cmほどになります。茎は根元から匍匐し節をきっかけに上に向かって角度を付けながら伸びていきます。途中、更に分岐し先端に花穂を付けます。
イヌタデのイヌとは否(いな)が変化した
蓼(タデ)食う虫も好き好きのタデは利用価値のあるヤナギタデが昔、香辛料として使われていた時代に特定の昆虫が好んで食べていた頃からの慣用句のようです。そのころイヌタデ科の植物ではアイやヤナギタデなど利用価値のある植物に対して利用価値がなく否(イナ)という言葉がこの植物に使われ、いつしかイナはイヌに変化し犬という漢字が充てられたようです。植物に使われる犬という単語は利用価値がないという意味で使われています。
しかし子供にとっては、イヌタデの実は集められママゴト遊びにて赤飯に見立てて使われていたようです。別名【アカノマンマ(赤の飯)】の由来と言われています。
また、葉はよく揉んで虫刺されや皮膚病の治療に用いられたとの事です。
食用にはあまり向いてないようですが花穂や若葉は天ぷらにして食べることもあった様です。
分類:タデ科イヌタデ属
学名:Persicaria longiseta (De Bruyn) Kitag.
学名のKitagは植物学者の北川政夫
参考書籍、ホームページ
参考書籍
秀和システム:最新版 街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本
池田書店:自然散策が楽しくなる! 草花・雑草図鑑
参考ホームページ
松江の花図鑑:https://matsue-hana.com/hana/inutade.html
農業・食品産業技術総合研究機構(NARO):https://www.naro.go.jp/laboratory/nire/mail_magazine/files/mm18_06-01.pdf
