
ツクシスミレ(筑紫菫)
花
直径が1cm程の薄紫色の花です。
中心は黄緑色で葉や茎と同じ色をしています。
5枚の花弁の下の花弁が極端に小さく、一見4枚の花弁が左右で対象で咲いているように見えます。唇弁(下側の花弁)には紫色の筋が入っています。
距(スミレの花びらの後ろ、筒状の部分)太くは短い半球形をしています。
花期は3月~4月。
出水市では3月の中旬に最盛期を迎え4月の上旬にはほとんど見られなくなりました(2025年)
葉
葉は根元から広がり全長は5cmほどの長卵円形(へら形)です。
他のすみれと違い葉の付け根にくびれがありません。
縁はノコギリ状にギザギザとして短い毛が生えています。

草姿、特徴
高さは10cm程、根本から葉と細い茎(花柄)を2~5本伸ばし先端に一つだけ花を付けます。
根元から横に匍匐茎(ほふくけい)を伸ばし株を増やし群落を作ります。
生息場所は水捌けのよい半日陰の場所を好むようです。
画像の撮影場所は垂直に近い岩場に落ち葉が降り積もった様な状態のコケに覆われた土壌という感じではない場所でした。日当たりは日中の日差しはなく、やや明るめの林道の道路脇です。
九州の古い呼び名の筑紫(ツクシ)が名前の由来です。
分布はインドから東南アジアで日本では人の生活圏でしか見られないことから古い時代に持ち込まれた帰化植物ではないかと言われています。
苗のポット売りが通販で購入できるようです。
学名:Viola diffusa Ging.
分類:スミレ科スミレ属
撮影場所:出水市上谷池周辺
参考ホームページ
インターネットスミレ図鑑:https://www.io-net.com/violet/violet2/tukusi.htm
熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース:https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/004872.php